はじめての富士登山|服装・持ち物の気になるポイント

富士登山の服装・持ち物リストは本やインターネットに溢れていますので、ここでは気になるポイントに絞って書いてみます。

0. 準備の前に

装備の基準

富士山に限らず登山全般に言えることですが「ワーストケース」に合わせます。「雨は降る」「上は冬の寒さ」を前提に準備しましょう。

中止/引き返しの決断

装備に不安がある人(グループ)ほどあっさり・サクッと・クールに決断しましょう。まわりに登り続ける人がいても、それはあなたよりも万全な装備と経験を持った登山者かもしれません。他人の行動/判断に惑わされず、自分の身の丈に合った判断をしてください。

お金で解決する戦略もある

飲み物は必要量すべてを担いで上がってもいいですが、山小屋の売店で補充していく戦略にすれば2kgくらい荷物を軽くでき体力温存できます。とはいえ、500mlペットボトル1本以上は手元にあるよう補充は計画的に。それと消灯後~早朝は売店営業しない山小屋がほとんどなので、日の出前に行動するなら前夜のうちに必要量を入手しましょう。

 

1. 服装

気象と足場(火山灰・火山礫)への対策です。

Group1. 雨に備える

天気予報がどうあろうと雨対策は省略できません。濡れたまま行動し続ければ低体温症になりかねず非常に危険です。

レインウェア

形状は上下セパレートのレインスーツです。裾がスカート形状のポンチョやレインコードは風でめくれ上がるのでNGです。
素材は防水透湿素材を選びましょう。ゴアテックス (GORE-TEX) が有名ですが、そのほか各メーカー独自開発素材もあります。なお、ビニール/ゴム素材は蒸れて自分のかいた汗でビショ濡れになるのでNGです。

トレッキングシューズ

靴も防水透湿素材を使ったものが安心です。靴の中がびしょ濡れになると足の皮がふやけて、まめや靴ずれができやすいです。

ザック

山小屋泊で自分の荷物だけなら30L、子供や仲間の荷物も持つなら40-45L。このサイズに収まらなければ荷物を減量しましょう。

Group2. 暑さ寒さに備える

標高100m上がると気温は0.6℃下がることから、頂上は平地より20℃以上低い気温と見積もれます。実際、山頂では水たまりに氷が張ったり雪がちらつく日もあります。麓は真夏、山頂は都会の真冬並み、との前提で準備しましょう。

防寒着

都会の真冬並みの気温に対応できるよう、ライトダウンやフリース、手袋、ネックウォーマーなど。

シャツ、ズボン

綿が含まれた素材はNG(汗冷えから低体温症につながるため)。日焼け対策として肌の露出は控えたほうが無難。私は真夏でも速乾素材の長袖Tシャツを着ます。

帽子

暑さ対策(キャップ/ハット)、寒さ対策(ニット帽など)でそれぞれ1つずつ。

サングラス

下山時の埃よけにもなるので、あったほうが望ましいです。

日焼け止め

高所の紫外線は強いです。

Group3. 砂埃(火山灰)に備える

スパッツ

なくても歩けますが、火山灰の小石が靴に入ったら痛いし、取り出すのにいちいち靴を脱ぐのは面倒。好天なら下山時だけ利用すればいいでしょう(ズボンの裾から換気できなくなり靴の中が蒸れます)。

マスク

下山時、特に乾燥した日は火山灰の砂埃がすごいので、鼻から口を覆う「何か」が欲しくなります。マスク、タオル、バンダナなど。

 

2. 持ち物

必要なものは忘れず、不要なものは持っていかず。それでも困ったときは、山小屋の売店を覗いてみてください(富士登山のみに通用する話)。

Group4. 生きるため

飲み物

体格や個人差もありますが、行動中はスポーツドリンク500mlペットボトル1本を2-3時間で飲み切るペースが標準的です。

食べ物(行動食)

行動中のエネルギー補給、ミネラル補給(主に塩分)。昼食は1回でドカッと食べるのではなく、1-2時間ごとに「ちょこっと食い」していきます。山登りは消費エネルギーが大きいので、こまめに補充してエネルギー切れ(低血糖状態=シャリバテ、ハンガーノックとも言う)を防止しましょう。
賞味期限が短い食品(おにぎり、サンドイッチ、惣菜パン)は初日に食べ切り、2日目は日持ちのするもの(メロンパンなど具のないパン、カロリーメイト、エナジーゼリー、ナッツ、せんべい、甘いお菓子、など)となるよう準備しましょう。好みもあるし、励みにもなるので、必要量すべて持って上がるのがいいと思います。

小銭

トイレ使用料の支払いに。料金箱に決められた金額を投入しましょう(1回300円が多い)。

Group5. 夜を過ごすため

ヘッドランプ

手に持つ懐中電灯ではなくゴムバンドで頭につけるタイプ。使わないときはネックレスのように首に下げておくと便利です。ひとりにひとつ。

モバイルバッテリー

スマホの充電。コンセントから充電させてくれる有償サービスのある山小屋もありますが、自己解決できたほうがいいでしょう。

汗ふきシート

山小屋に風呂やシャワーはありません。

スタッフバッグ

荷物を適度に小分けにする袋。行動中に取り出す、小屋で必要なものだけ出しておく、などの場面で便利です。