ラクに、安定して歩ける身体へ。「バランスウォークメソッド」講習会

登山の「歩き方」を根本から見直す、実践的な1日

「登りになるとすぐに息が上がってしまう」
「がんばっても、足が前に出ない」
「太ももやふくらはぎがパンパンになる」
「登山中、下りで毎回ひざが痛くなる」
「下りが怖い・滑る・遅い」

そんな登山の悩みを感じている方にこそ、ぜひ体験してほしい講習です。

本講習では、ただ山を歩くだけでは身につかない「歩行技術」を、理論と実地の両面から体系的に学べます。
やみくもに頑張るのではなく、身体の構造や重心の使い方に着目し、ラクな歩行へと導きます。

私たちが提唱するのは「バランスウォークメソッド」。
これは、登山における身体の使い方を根本から見直すアプローチであり、巷で語られる「フラットフッティング」だけでは解決できなかった方へ新たな解決策を示します。

足の置き方ではなく、「どう体を支えるか・どう踏むか」に焦点をあてるこの方法は、老若男女を問わず、誰もが取り入れられる合理的な技術です。

「もっと早く知りたかった!」「こんなにラクに歩けるなんて…!」
——そんな驚きと発見に満ちた講習。一生使える“歩き方”の土台を、ぜひこの機会に身につけてください。

🦶 歩行の哲学(技術解説)

バランスウォークメソッドとは? 力に頼らない理にかなった動きへ

日常的な歩行では、太ももと膝を使って脚を前に出す「膝主導」の動きが主流です。 この動きはつま先に重心がかかりやすく、登山では疲労の蓄積や関節への負担を招きます。

バランスウォークメソッドでは、以下のような「力に頼らず、体を整えて使う」動き方を実地で学びます。

◉ 腸腰筋・大臀筋を活かした「股関節主導」の動作
◉ 体の真下で着地し、かかとに重心をのせる体軸活用
◉ 上半身と下半身を効率的に連動させる歩行

実はこの効率的な歩行のヒントは、幼児の自然な歩き方や、古武術・合気道・太極拳などの伝統的な身体技法にも見られます。
まだ筋力に頼れない幼い子どもたちは、体全体をしなやかに使って、無理のない合理的な動きをしています。 同様に、これらの武術でも「力に頼らず、全身を連動させて動く」ことが重視されており、登山にもその知恵は大いに活かせるのです。

講習では、自分自身のクセや重心の使い方を見直しながら、身体にやさしく、安定した登山フォームを身につけていきます。
登山を始めたばかりの方も、長年の経験がある方も、新たな気づきと変化を感じていただける内容です。

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「フラットフッティング」も間違いじゃない、でも…?

登山界では、「つま先着地でもなく、かかと着地でもない、中間的な着地」として「フラットフッティング」が良い歩き方として推奨されています。 足裏全体を使って着地し、滑りにくく、安定した足運びを目指すという点で、ある意味理にかなった技術です。

ただし――
表面的に「足裏を全部つけて歩く」という足裏の角度にだけこだわっていると、かえって非効率な歩き方に陥ることがあります。

⚠️ 「見た目は正解」でも「中身が間違い」なケース

たとえば、フラットフッティングを意識していても、足を体の前に出して着地し、太ももと膝を主導にして歩いてしまうと、これは「かかと着地」と大差ありません。 見た目はフラットに着地しているようでも、体重の乗せ方が間違っているため、滑りやすく、疲労もたまりやすくなります。

✅ 「バランスウォークメソッド」で伝えているのは、正しい重心の使い方

私たちの講習でお伝えしている「バランスウォークメソッド」では、単に「フラットに着地しましょう」という形の話ではありません。 重要なのは「体の真下で着地する」こと、そして「かかとに体軸が通ることで、体重を自然に地面に伝える」ことです。

これにより、太もも主導から「股関節主導」へ、膝や太ももで頑張る歩行から「骨格で支える歩行」へと切り替わります。 単なる「接地面の意識」ではなく、重心の乗せ方と体の使い方を根本から変える。 それが「バランスウォークメソッド」の中核であり、登山における“脱・頑張り歩き”を実現するための手法です。

🟰 比較表:フラットフッティングとバランスウォークメソッド

一般的なフラットフッティング バランスウォークメソッド
着地の位置 体のやや前方 体の真下
重心の位置 つま先~足裏全体 かかと前~土踏まず後ろ
主導する部位 太もも・膝 股関節・体幹
目的 滑りにくさの確保 安定性・省エネ・持久性
結果 疲れやすい/痛みが出やすい ラクで続けやすい/安定感が増す

見た目では同じ「フラット」でも、意識と体の使い方が違えば、結果もまったく変わってきます。 正しく重心を使えば、歩き方は驚くほど変わります。

「かかと荷重」と「かかと着地」は、まったく違う歩き方です

「かかとを使って歩きましょう」と聞くと、「え? かかとから着地するのって危ないんじゃないの?」と思われる方も少なくありません。実際、登山界では「かかと着地は転倒のもと」「下りで滑る」と警戒されています。

でも、実は――
私たちが講習でお伝えしている「バランスウォークメソッド」で実践する「かかと荷重」の歩き方は、世間で言われる「かかと着地」とは、似て非なるものなのです。

⚠️ かかと着地とは?(NG行為)

「かかと着地」とは、歩行の一歩一歩で体より前に足を突き出して、かかとの後ろ角から地面にドンと着くような歩き方です。これは特に下り坂でよく見られるフォームです。

このとき体の重心は足の後ろに遅れ、膝・太もも・腰などに負担が集中します。特にザレ場や急斜面では、滑るリスクも高まりやすくなります。

✅ バランスウォークメソッドの「かかと荷重」

一方で「かかと荷重」は、「バランスウォークメソッド」の中核をなす歩き方で、足を体の真下に着地させ、かかとの上に重心をのせていくことがポイントです。

ここで重要なのは、「どこで着地するか」ではなく、「どう重心をのせるか」という意識です。 膝や太ももを無理に使うのではなく、体幹と骨格で支えるようにして立つことで、重さを自然に地面に伝えることができ、無駄な力を使わず、安定した歩行が可能になります。

🔍 違いを一言でいうと?

かかと着地 かかと荷重(バランスウォークメソッド)
着地の位置 体より前 体の真下
重心の位置 足より後ろ かかとの上
筋肉の使い方 太もも・膝に負担が集中 体幹・骨格で支える、脱力
結果 滑りやすく、疲れやすい 滑りにくく、疲れにくい

🏔️ 「かかと=悪」ではない。大事なのは“使い方”

「かかとから着地するのは危険」というのは、あくまで体の前に足を突き出して着地する歩き方の話です。 正しく使えば、かかとは“支えるための土台”として非常に有効です。

バランスウォークメソッドで伝えている「かかと荷重」は、力を抜き、体重をうまく使って歩くための技術。 がんばらない、でも安定した歩き方を身につける第一歩です。

🗣 お客様の声:実感できる変化と感想

「長年のクセに気づかされました」(50代女性・登山歴10年)

登山歴は長いのですが、毎回下山で膝が痛くなり悩んでいました。
この講習で「無意識に足を前に出していた」「つま先で踏ん張っていた」と気づけたことが一番の収穫です。
下りが怖くなくなり、今では登山がもっと楽しめるようになりました。

「登りでバテなくなりました!」(40代男性・体力に自信なし)

とにかく登りで息が上がって、仲間の足を引っ張るのが常でした。
講習で「太ももではなく、お尻や体幹を使う」と教わり、フォームを少し変えただけで息が続くように。
翌日の疲労感も少なく、自分でもびっくりです。

「まさに“目からウロコ”でした」(60代女性・シニア登山者)

歳のせいか、バランス感覚や足の運びに不安を感じていました。
でも、「力で頑張らなくていい」と言われてから、身体の使い方を変える意識が芽生えました。
今では下りも怖くなく、年齢に関係なく変われることを実感しています。

「もっと早く知っておきたかった!」(30代女性・登山初心者)

登山はまだ数回しか経験がなかったのですが、坂道での歩き方がわからず不安でした。
でも講習でひとつひとつ丁寧に教えてもらい、今では「怖さ」が「楽しさ」に変わりました。
登山って、こんなに快適に歩けるんだ!と驚いています。

開催スケジュール

担当ガイド

矢野 政人 (プロフィール
気象予報士
日本山岳ガイド協会
 登山ガイドステージⅢ
日本雪崩ネットワーク
 雪崩業務従事者レベル1

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